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【9月新学期案】コロナにより,学校はどうなってしまうのか?【いち教員の声と子どもの立場になって考えてみた】

 コロナにより休校が延期になり,9月新学期案が急激に浮上してきました。

複数の自治体の知事が9月新学期案を出したり,とある高校生が署名を集めたりしたことから,有名になってきました。

www.change.org

なんと1500人以上の署名が集まったようです。

また,文部科学大臣は次のように述べています。

www3.nhk.or.jp

 

一方で,9月新学期案に反対の立場をとられている方もたくさんいます。

news.yahoo.co.jp

 

これらを踏まえて,現場で働くいち教員として9月新学期案についての意見を今回は書きます。

また,学校種にもよるところが大きいのですが,“もし僕が子どもだったら”,9月新学期案をどのように見ていたかということについても,昔の自分を思い出して書いていきます。

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1 現場のいち教員として

1 この国は民主主義で【現場や子ども達の声を聞くべきではないか】

このコロナ騒ぎの間,子ども達の安全面を最大限に考慮するというのはもちろんなんですが,上からのトップダウンや目を疑うような議論(今回でいう9月新学期案)が多くある印象です。

“この国って民主主義だよね?”と確認しないと忘れそうになってしまいます。

9月新学期案については,学校教育法の法改正も必要になってくるのでも国会で議論されていくようになりますが,学校だけでなく社会全体に影響を与えることなので,国民の思いを第一に考えて決めてほしいというのが正直なところです。

2 9月新学期案と今の現状の対策,どちらが重要なのか

上の妹尾昌俊さんの記事にもありましたが,9月新学期になると,莫大なお金がかかります。

このお金は誰が出すのでしょうか?

ただでさえ,この状況により経済的に厳しくなっている家庭が多くあるのにも関わらず,各家庭が学費を払うことには無理があります。

仮に国がこのお金を出す余裕があるのであれば,今すぐにでも全国の子ども達がオンライン学習を行うことできる準備をお願いしたいです。

9月を新学期にすることにより,1年半かけて一律の学習を保障できるようにするのではなく,休校中のこの時期から一律の学習を保障していくべきです。

勉強は時間をかければ良いというわけではないと思っています。

特に知識・技能の習得は“どのようにすれば効率的に行うことができるか”を考え,実践していく必要があります。

例えば,AI搭載のオンライン教材を使えば効率的に知識・技能を習得することができます。 

3 署名活動をしている高校生の“学生時代を色濃いものにしたい”という気持ちも分かるが・・・

反対意見も多数あるのは事実です。

www.j-cast.com

10代の反対が77%なんて驚きです。

上の記事にも書かれていますが,反対理由は「なるほど。たしかに。」と思うものばかりです。

「学費や生活費が不安」

「オンライン授業がすでに始まっている」

「受験が先延ばしになる」

「9月に感染がおさまる保証はない」

「早く進学・就職したい」

急遽,9月新学期案が浮上して,「それいいね!!」となっている世の中ですが,当事者である10代のこども達が一番冷静に現状も分析しています。

新しい浮き足立ってしまいがちですが,1回立ち止まって,冷静に議論していくことが大切です。

10代に学ばないといけません。

後,妹尾さんもおっしゃっていたのですが,9月新学期案をどうするかという議論の前に,まずは現場の対策(休耕中の学習権の保障,オンライン学習の整備)を第一に考えるべきだと思っています。

 

2 もし僕が子どもだったら・・・

1 ひとまず1年たったら進学したい

僕が子どもの時に9月新学期案の話が出たら何を感じていたかなあ・・・

思いを巡らせ考えてみると,どの段階でも共通して言えることは,

“勉強が全て履修できていなくても良いから,とりあえず1年たたら次の学年に進学したい”

ということでした。

勉強の遅れは後でなんとでもなりますが,学年の遅れ(言い換えるとこれまでとは違った学年の枠組みになること)には違和感があります。

1年経って学年が1学年上がる,これはけっこう僕にとって喜びでした。

 

2 9月新学期の良さがよく分からない

9月新学期案は,外国も9月入学が多いという事と,コロナ休校により勉強に遅れが出るという事では,根拠としては弱いと思います。

なぜなら,これまでも外国と入学時期はズレていたのにやってこれているからです。

入学時期のズレにより大きな問題が生じていたとしたら,とうの昔に9月入学に日本はなっていたはずです。

だとしたら,ズレていても大丈夫ということになります。

少なくとも,急ぎではないはずです。

3 勉強の遅れは取り戻すことができるのでは?

また,“本当に勉強の遅れは取り戻すことはできないのか?”,その点が不明確だからです。

行事の精選や学校教育の在り方,学習の在り方の検討により必要でないものをカットして行けば,まだまだ可能性ではないか?

と思っています。

その上,テクノロジーを使えば効率的に知識・技能を習得することができます。

例えば,これまでもAIアプリを使えば,本来必要な時数の30%で履修することができたという報告もあります。

まさに今,このようなアプリを使う大チャンスです。

学力テストではなく,こういうところに国は学校教育においてお金をかけてほしいです!!

4 勉強は遅れていても良いのでは?

後,勉強に遅れはあっても良いのではないか?と思います。

僕の高校時代は高3の時に高1の勉強も全く分かりませんでした笑

コロナ休校など関係なく,大大大遅れです笑笑笑

ただの自分自身のやる気がないという問題でした笑

なので,勉強の遅れは今に始まった話ではなく,これまでもずっとあったような気がします。

3 終わりに

9月新学期案の可否はいつ決まるのでしょうか?

今後も目が離せません。

では。

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