この記事は,普段学校で当たり前に行われている“一斉授業は限界があるのでは?”という内容です。
理由としては,まず一斉授業を成立させるためには,非常に多くの必要条件があるからです。
また,みんなで全部一緒にする必要って果たしてあるの?という問題意識があるからです。
具体的に書いていきます。
目次
1 一斉授業ってめちゃくちゃ難しい
一斉授業って実はめちゃくちゃ難しいです。
知識詰め込み型の講義形式だと,基本的に先生が話していれば良いのでその場合は可能です。
しかし,ここでいう一斉授業とは,子ども達から学ぶ目的となる問いを立ち上げて,その問いを達成するための手段を子ども達が考えて,個別学習→協同学習の流れで行なっていくことを指します。
これには,教師側のファシリテーション力や教師と子どもの信頼関係,クラスの“全体で”何でも言い合う雰囲気など,必要条件がかなり多くあります。
また,個別で考えた後の“協同学習”の意図は
一つの問題を問題に対するいろんな解き方を発表し合い,比較し,共通点や差異点を見つける
一つの事象に対しても多様な価値観や経験の交流をして自分の考えを深める
などの“多様な考えから学ぶ”という意図があるのですが,子ども側にしてみれば,“みんなの考えも聞きたい”と思わなければ,この多様な考えを交流する時間は,思考がストップする時間になってしまいます。
こうなってしまうと,協同学習の時間なのに,友達の考えを聞いていない人や遊んでいる子,集中していない子が目立ち,教師側の注意の数が増えてしまいます。
子どもにとっても“授業中に先生にたくさん注意をされる”,教師にとっても“授業がうまくいかない”となり,超悪循環です。
そうならないためにも,解決策が2通りあります。
2 子どもが学びやすくなるための方法
①教師のファシリテーションスキルを上げ,クラスの人間関係を高める
もちろんこのレベルを上げるに越したことはありません。
しかし,即効性がありません。
常に一斉授業を行うのではなくい,1日に1,2回のペースで,国語や道徳の時間などみんなで考える必要感が高いもののみ行っていくで良いと思います。
一斉授業に関する記事はこちらをお読みください!
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②目的だけ設定して,後は個別の学び
この場合,一斉に行うのは導入での目的を設定するための時間のみです。
後は,個別で自由に考えていきます。
個別で考えると子ども達はものすごく考えます。自分の考えもノートにたくさん書きます。
目的の設定の仕方については次の記事をお読みください!算数の異分母のたし算のところです。
一斉学習をして無理に友達の考えなんとなく聞くのと,個別で自由に学んで自分の考えをノートに書くのとで,“どちらが頭を働かせているか?”を考えると明らかに後者です。
また,個別に学習をしていると,自然と子ども達の中で困っている人を助けたり,早く終わった人どうしで問題を作ったりなどの高め合いが起きます。
“みんなで学ぶ”ことももちろん大事ですが,“このクラスは個別の方が良いかもな”と思った時は,方向転換をしても良いと思います。
3 おわりに【子どもが学びやすい方法を考える】
一斉授業は“学び方の手段”にすぎません。
世の中には,方法はたくさんあります。
そんな方法は知識としてたくさん知っておき,子どもの実態に応じて的確に授業の方法を変えていくことがこれから求められているように感じます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
では!!