前回,学校を良くしていくために必要なマインド【当事者意識をもつこと】について書きました。
こちらをご覧ください。
しかし,当事者意識をもったからと言って,学校が良くなるか,良い方向へ変えることができるかというと,そんなうまくはいきません。
そこにはものすごく大切な,そして現場に出るまで教わらない“スキル”があるんです。
そのスキルは,
ズバリ
“根回し”と言われているものです。
「根回し??何それ??」
目次
1 根回しって何??
「根回し」とは?
会議や交渉を円滑,有利に運ぶために,非公式の場で合意の形成をはかること。
コトバンクより
簡単に言うと,職員会とか教務学年主任会に提案するのではなく,事前に先生達のところへ足を運び,「こうしたいんだけどどうですか?」と意見を言う。
そしてその場で合意形成を図る。
当日の職員会や教務学年主任会で自分の提案に対して,その人たちに必要であれば援護射撃をしていただくというものです。
会の始まる前からすでに決着しているというわけです。
このようにすると職員会や教務学年主任会では,ほぼ提案は通るという仕組みです。
なぜなら,事前に先生達は提案の方向を知っていて合意しているからです。
こうすれば大体の確率で提案が覆されるということはありません。
2 何かそれってずるくない?
そう感じる人もいるでしょう。
実は僕も最近まではそうでした。
「なんか陰でコソコソやっている感じがやだ」
「裏で口合わせしているんでしょ?ズルイ」
「会の時に提案することが民主主義でしょ!!」
しかし,変えるためにはそうせざるを得ないんです。
また,考え方を変えると,“根回しをするって当然じゃん”ということに気づきました。
3 根回しという言葉があまり良くない
“根回しは大切!!”という記事を書いていますが,僕は“根回し”という言葉自体は好きではありません。
やっぱりその言葉には,“裏でコソコソ”という印象を受けてしまうんですよね。
1 根回し→相談変えると?
何か物事を考える時に自分だけで考えるということは基本的にはしませんよね。
自分が考えた後,他の人からも意見をもらうということはごくごく当たり前の話です。
自分の考えだけで物事を進めるって何とも無謀かつ傲慢なことか。
色んな方から意見をもらって再構成していくことでより良い考えになります。
根回しも,そんな感覚で考えると大切なことですし,普段からやっている相談に近いです。
2 職員会や教務学年主任会で議論することはリスキーかつ非効率
突然,会の時に事前に知らされていないことを聞いたらどんな気持ちになりますか?
僕だったら,「急に来たああああ」と思っています。
そしてもっと事前に知らせてくれたら考える時間があったのにと思います。
その場で新しいことを考えるってなかなか難しい、、、
さらに言うと,そこから議論し合意形成を図っていく,これにはかなり時間がかかります。時間が無限にあればそれは良いですが,時間は有限。
最終的には,「また後で決めましょう」ということになりかねません。
そして大勢で議論するってなかなか大変。
全体の前で自分の意見を発表するってなかなかに勇気がいりますからね。
それなら事前に一体一あるいは少人数で,根回しという形で相談した方が,先生達の正直な意見を聞くことができますよね。
会での直球勝負はかなりリスキーかつ非効率なわけです。
4 どのような根回しが良い根回しか??
でも,僕は根回しにはかなり大きな問題があると思っています。
それは,“何人かの人だけに根回しをし,それが全員ではない場合がある”という点です。
簡単なことであれば少人数で全然決めて良いと思いますが,学校に関わるものについては全員の意見を聞くべきだと思います。
例えば
学校のきまり・学校教育目標・行事の運営・学校運営の方向など
学校はそこにいる先生達全員でつくっていくものですよね。
それを一部の人で決めてしまうということはあまり良くないことだと僕は思っていまします。
これは不平等です。
またこれでは不平不満が必ずでます。
「何で自分のいないところで勝手に決めるの??」と
ベテランの先生も若手の先生もお互いに意見を出し合ってやっていくことが良い学校ではないでしょうか。
5 終わりに
学校を良くしていくためには根回しが大切だということについて書きました。
一人一票もっているわけですから,その場にいる全ての人の考えを大切にしていくことが大切だと思います。
では!!