コロナウイルスの感染拡大防止のため,全国で休校措置がとられています。
休校において最も重要なことは『命を守ること』です。
また,『心の安全』も同様に大切です。
休校によって子ども達はストレスを抱えてしまう心配があります。
・普段のような生活ができない
・家にいなければならず友達と会えないなど
休校措置については,理解できる事情はあれど,非常に多くの懸念事項があります。
一つは上に書いた『心の安全』が挙げられますが,今回の記事では,『学力の保障』について書いていきます。
目次
1 【学習における平等化を!!】心配される教育格差
1 オンラインやプリントでの学力の保障
学力の保障ということで,各自治体・学校で工夫した対応がなされています。
オンライン授業やオンライン学習,プリント学習など
何がベストかという正解がないので,各学校で議論しながら方法を探っていくしかないですが,なかなか難しい、、、
2 各家庭に委ねられた学習
オンライン学習にしてもプリントにしても,学校は子ども達に課題という形で
「休み中にやっておいて!!」
という形で各家庭で計画的に勉強してくださいということになります。
分散登校やオンラインでの連絡手段がある場合には子ども達の学習状況が把握できますが,そうでない場合,あるいはこのような場合でも,勉強するかどうかは,各家庭と子ども自身のモチベーションに委ねられます。
3 勉強しない場合は本当に勉強しなくても済む危険性
勉強する子は勉強しますが,問題なのは“勉強しない子”です。
究極的には勉強しなくても済みます。
こうなってしまうと,どんどんクラスの中で差がひらいていってしまいます。
クラスという小さな枠組みではなく,全国規模でも差がひらいていってしまうのでは???
ただでさえ差があるのに,より一層深刻化していきそう、、、
学校に来るのであれば,良い意味でも悪い意味でも,ある程度の強制力が働くので家で勉強をしない子ども達も勉強をするように促すことはできるのですが、、、
4 勉強しない子は“しない”ではなく,“できない”ということもあり得る
面倒だから勉強しないのでなく,そもそも勉強の仕方や内容が分からないという子もいるはずです。
まだ一人では勉強する力が育っていない子はたくさんいるはずです←これって高学年でないと難しいというのが個人的な意見(一人で学習計画を立てるとか・・・)
“勉強に困難さを感じてい子をどのように支えていくか?”,休校期間中の大きな課題だと思います。
例えば
・一緒に学習計画を立てる
・勉強の進捗状況を定期的に確認する
・個別に学校に来てもらい補習する←できると良いが現実的に厳しい?
などなど
丁寧に見ていく必要があります。
2 『機会の平等か?』それとも『結果の平等か?』
機会の平等・・・学習内容を子ども達に平等に与える
本当にこれだけで良いのでしょうか?
勉強の仕方や質はかなり本人のやる気と家庭の支援によって変わってきてしまいます。
こうするとどんどん格差がひらいていってしまいます。
“休校期間中でもなんとかこういったサポートの必要な子に手厚くサポートができないか?”
考えていくべきところです。
機会の平等はもちろん,少しでも『結果の平等』を追求していくべきだと思っています。
何か良い方法はないでしょうか、、、
3 本『教育格差』より “自由であればあるほど平等ではなくなる”
この本には以下の内容が書かれていました。
「自由」と「平等」どちらかを優先するとどちらかがおろそかになってしまう。この二つを両立していくことが大切。
つまり,休校期間中の生活は,「自由」なわけです。勉強する量も質も生活の仕方も遊びも・・・
そうするとますます「平等」ではなくなっていきます。
学校に通常通り来ている時でさえ「平等ではない」のにも関わらず,休校期間中はより一層平等ではなくなっていきます。
「自由」と「平等」どちらも大切な価値観で優劣つけがたいですが,公教育である以上,『学力の保障』は「平等」を大切にしていきたいというのが個人的な願いです。
4 終わりに“休校明けは一斉授業でなく別の方法が良いのか?”
学力の保障を大切にして「結果の平等」を追求していく必要があることについて述べてきました。
そうは言うものの,現実はそうはいきません。
学習の定着の度合いがバラバラな中で一斉授業をしても良いのか?
学び合えれば良いですが,コロナ対策の中で学びあって良いものか?
今後も色々な側面で考えていく必要があります。
では。